共学化って、なんですか?Part2
共学化って、なんですか?Part2
[投稿者:仙台インターネットマガジン編集部]
共学化の問題を取り上げるにあたって、どうしてこんな話題を取り上げるのですかという事を聞かれた。それはどういう意味を含んでいるのかいまいち私には分からないけれど、いいたいことは分かるような気がする。確かに小さな小さな片田舎仙台だけの通用するローカルな話題である。こんなことはどうでもいいじゃないか?という気持ちは私にもある。
それでも私がこの問題を取り上げる理由は、この共学化を誰が立案したのか。どのような経過を経て決定されるのか、新聞やニュース番組を見いてもいまいち分からなかった。それに頑固に反対をしている人たちの言い分がどのようなものか、これも伝わってこなかったからです。分からなかったら直接聞きに行くというのが仙台インターネットマガジン流です。 前回は共学化を進めている県教育委員会へのインタビュー、というわけで今回は県立高校一律共学化に反対運動をしている石川綾一 さんに反対している言い分を聞きに行った。
共学化反対の運動はいつから始められましたか。
宮城教育フォーラム事務局の相沢裕行さんからメールがきたのは、おととしの9月くらいでした。その時はなんだかな〜という感じでした。 それから浅野知事が共学化の問題をノスタルジーで語るべきではないと新聞に投稿していて、それをみてなんかおかしいなと思い始めました。 本格的に始めたのは2000年にはいってからです。(以下黒石川綾一 )
今一緒に活動されている方は何人くらいですか。
連絡取りあっているのが20〜30人くらいかな。メンバーも男子高、女子高の出身の人が多いね。
何で反対しようと思ったのんですか。
う〜ん。反対っていうか、共学化じたいはある程度やもをえないし、その状況によってはいいと思うんだけど、 県立高校全てを一律に共学化するのっていうのは、おかしいと思う。 全部十把一絡げ(じゅっぱひとからげ)にしなければいけないんだろうかというのが最大の疑問ですね。
今まではどのような活動をしてきましたか。
今まではネットでの議論とか、自分のHPでの問題提起とかですね。去年の9月に宮城教育ホーラムでの主催で「共学化を考える会」共学化賛成、 反対側の人を呼んで話し合いをしました。その時はだいたい70人くらいきましたね。ただみんな仕事をしながらなので、 なかなか大きな事はやれないといった状況ですね。 ただもっとアピールして普通の親御さんの声を何とかして出してもらうようにしなければいけないなといまは考えています。
この共学化はおととし(1998年)の秋ごろに急に出てきましたが、これはどんな経緯で出てきたと理解していすか。
仲間の一人でその辺の資料を全部とった人がいるんです。その資料を読んだかぎりは、もともとは話しにあったのが高校の統廃合だったんです。 郡部の方が少子化で子供が減っているから。その話しが急に郡部で統廃合をやって別学校が無くなったときに、仙台圏だけに別学があるのは、 まずいんじゃないかというという意見が書いてありました。それでこの際だから仙台圏も共学化しようっていう話しの流れでした。 資料によるとそれが始まりのようです。その後議論された形跡が無くて、改革素案が出てきたときに、 いきなり男女共同参画社会の批准(ひじゅん)=共学化の推進って出てきちゃった。だから正直言って自分たちのいわせれば、 統廃合するための理屈付けですね。仙台に別学があると郡部の人から文句が出るからという単純な理屈で、仙台圏まで共学化しちゃえっていうのが、 ほんとのところかな。ただ県教育委員会の人にそれを聞いたら、「いや、あれは。」「話しの一部だから。」 「枝葉の部分をそんなふうに言われても困る」って言ってましたけど、ただ言っているのは事実ですからね。 枝葉でもなんでもそいう考えがあるのは事実なんです。
この共学化の問題は誰が決定するんでしょうか。
いちおう県教育委員会に決める権限があるっていうのは確かだね。私が県教育委員会に話を聞きにいった時には、 「最終的には県民に決めてもらう」と言っていました。ただどのように県民の意見を聞くのかは明確には言っていませんね。 県民だよりに意見を書くようなハガキを入れましたから、それでいいでしょうというのはお粗末ですよ。 どうやったら県民から多くの意見を聞けるかをもっと考えて欲しいですね。それが仕事だし、社会人の勤めですよ。
この間その話しを県教育委員会にしたら、「意見を言わない人は賛成だと考えている」と言っているんですよ。 そんな姿勢で県民の意見を聞いて決定するってどういうこっちゃ!と思いませんか。
県教委は県民の意見を聞くなんて言っているけど、まあなし崩しに決めるんじゃないかな。このままだと 県教委が発表して決まりました。 最終答申を出して終りって形になるのかな。それにしても誰のための共学化なんだろうって思いますよ。
今回この共学化について一番何が問題だと思いますか。
押し付けられてるてことかな、俺なんかはそもそも「どっちだっていいじゃん」ってのがあって、(共学も別学も)どっちもあればそれでいい。 いろいろあったほうが面白いでしょって感じなんだけど。それを共学じゃなきゃダメだ。共学じゃなきゃいけませんといって、 一つの方向に押し付けられることに、非常に違和感を感じます。(高校を共学化することが)本当に県民のためになるのか? どうもみていると県庁、県という組織のためにやっている感じでしょう。 (共学化だけでなくて)国体は誰のためにやっているの? ワールドカップ誰のためにやっているの? いろんな工事をやっているけれど。本当に県民のためにやっているのという疑問は常につきまといますね。 ホントは公務員の仕事の基本はそこですよね。県民のために。それができていないような気がします。
この県立高校を一律共学化ということが回避されるとしたら、どういう形でなるでしょうか。
学校に最後決定させるって形になれば、学校ごとに最後議論の場をもたせて、その学校ごとに決定という形になれば一部は残るんじゃないかな。
それは校長が判断するんですか。
あくまでも校長先生は最終決定権で、きちんと教職員と生徒と親御さん、地区住民、OB、関係者全員集まっての会議をしなければいけないんじゃないかな。 県教委は自分らが(県庁に)いったときに、そういう会議をやるって言ったんだよね。
それから共学化って考えるときに、当然生徒が高校に入るまえにどう考えているかと、はいって三年間どう気持ちが変化していくかと、 卒業してからどう感じるか、同じ人がどう変わっていくか対象にして、やっぱりそれをある程度多い人数に聞き取りして意見を聞かないと、 本当に高校を良くしようと改革を考えるならばそのくらいはやらなくては、単なるイメージ論で終わってしまう気がします。
この間県庁に話を聞きに行ったときに、教育委員会の人が、 「一律共学にするつもりだけど、そんな簡単には、あと十年くらいかかるんではないか」といっていましたけど。
それもあるんだよね。ただそれが、そういって油断させるって言うのもあるから。油断ならないな。(笑)
これからはどんな形で活動していきますか。
とりあえず当面はインターネットでの活動がメインになってしまいますね。それでネットで議論をしていって盛り上がってきたら、 説明会というか議論会みたいのをやってみたいですね。その時はぜひとも有識者会議の座長とか、県教育委員会の人とか、あとは教育長、 浅野知事も呼びたいですね。責任者を呼んでやりたいです。そしてやっぱりもっとアピールして、 普通の親御さんの声を何とかして出してもらうようなことをしなければいけないなあと考えています。
今日はどうもありがとうございました。
こちらこそ。
〜対談をおえて〜
この対談をして分かったことは、共学化反対派には決め手がないという事だ。大体にして「別学が優れている」とはいえるわけがないのである。 進学率という事だけを見れば、学校の優劣を付けられるけれど、教育というものがそんなに簡単な訳が無い。それはオウムに走った高学歴の若者を見れば明らかだ。 だから共学化に反対している人は「共学も別学もあったほうがいい」としか言えないのである。 別学にも良い所もあるんのだということは差別主義者といわれることを恐れながら、自分の経験を述べるしかない。 それが共学化に反対している人が自分の高校時代の思い出話をしているようにしか見えない理由である。
一方県立高校をすべて共学にしようとしている県の方はどうだろうか。県が共学化を進める理由は、子供の減少による高校の統廃合である。 ここで話しを仙台圏とそのほかの地域に分けて考えなければならない。確かに郡部では平成11年の高校の平均クラス数が4.8クラス。 それが平成20年になると平均3.3クラスまでに落ち込んでしまう。たしかに3クラスでは財政的にも高校の運営は厳しいだろう。 この県の財政難と少子化という納得できる理由を示しているので、私は郡部での統廃合には賛成である。その際に地域に女子が通う高校がなかったり、 その逆も困るので。ある程度共学化も仕方がないと思う。
さて仙台圏ではどうだろうか。平成11年に平均7.4クラスが平均6.0クラスになる。県が「仙台圏では高校を統廃合することはない」 と言う通りこの数であれば高校を運営していけるようである。だったら1兆円もの借金を抱えている県がわざわざ金をかけて、 共学化を進める必要があるのかと言いたくなる。しかし県に言わせれば「いやいやそうじゃないんですよ。男女共同参画社会を推し進めるために共学にするのです。」 となる。
つまり男女差別をやめて、男女仲良くやっていきましょうということである。それはそれで確かに立派な立派な世界の大きな流れであり理想である。 その理想を説く人の前で「女の子はどうせお嫁さんに行くのだから、高いお金をはらって大学に行かなくても良いんじゃないかしら。」 などと決して言ってはいけない事になっている。これは私のバイト先の掃除のおばさんが今度大学に入る娘について話してたことです。 たしかに実際に多くの女性が結婚して家庭に入り、育児と家事に追われる。共働きの時代と言っても女性が働くのはたいていパート、つまりアルバイトである。 だから掃除のおばさんに言わせれば、「掃除をするのに高い金をはらって大学に行く必要はない。」ということになる。 この言葉は経験と泥臭い生活感のある現実というものに裏づけられた合理的な意見であるともいえる。 しかしこういう事はおおっぴらには言ってはいけないことになっている。
話しがずれてしまったので、戻そう。県が共学化を進めるのは、基本的には男女共同参画社会を実現させるためである。しかし私には素朴な疑問が湧いてくる。 男子高とか女子高を無くすと男女共同参画社会が実現するのだろうか。男女格差が無くなるのだろうか。無くなるとは言わないまでも、 男女の格差が少なくなったりするのだろうか。全国的に見ればほとんどの県は共学の高校しかないのだから、共学しかない県と比べて、 宮城県のほうが女性差別があったり、男女格差が大きかったりするんだろうか。そのデータはあるんだろうか。男子高をでた人は女性を差別する人が多いのだろうか、 女子高出身の人は男性を差別したりするんだろうか。県の教育方針の一つは多様な価値観を認められる人を育てるというものだが、 「別学にも良いところがある」という価値観は認められないのだろうか、良い悪いは県が決めるというところだろうか、そうだとすれば言っていることが矛盾していないか。
何だか県は随分簡単に突っ込まれる理由で共学化を進めているように思える。この疑問を悪意ある解釈と言うこともできる。 けれど少しひねくれた頭であればこのくらいは素朴な疑問とすることができる。
どうして県教委は意固地になって全ての高校を共学化を進めようとしているのだろうか。一度決めたことは変えないというのが役人の基本性能なのだろうか。よく分からない。
例えば国や文部省(え〜と文部科学省か)あたりから圧力があったのだろうかとか、県教委に進歩的な人が多くいるのだろうかとか、 浅野知事が暗い男子高生活を昔おくってそれがトラウマで共学化を進めているとか、余計な根拠のない推察や詮索をどうしてもしてしまう。 それならばそうとはっきり言ってくれればいいと思う。「国のほうから別学をなくして欲しいと要請がありまして、 県としては逆らえば予算をちゃんともらうことが出来ないので共学化を進めることにします。」と、このほうがどんなにすっきりするだろうか。 県は県立高校一律共学化がどれだけ金がかかり、県民にとってどんなメリット、デメリットが予想されるのか、責任者は誰か、 そしてもっと納得ができる理由をはっきりと示して欲しい。
このまま反対運動が盛り上がりを見せることがなければ、我々は納得できる理由も知らされぬまま県は何事もなかったように共学化を進め、反対派は負けるだろう。
まあ高校が全部共学になり、男子高に女子も通い女子高に男子も通う。それと郡部では高校が少なくなるだけで、あとは今と何も変わらないかも知れない。 それとも別学の良さが失われどこも同じような高校が増えるかも知れない。
しかし小さな問題だなと思う。この問題を取り上げていると気がめいってくる。私の高校の恩師は今県教委でに勤めているし、友人の父親は県の職員である。 どうも話しが身近すぎて事実が生々しくなってくる。私はあんまり言いたくないという気持ちになってくる。いや事実というのはそういうものなのかも知れない。
この問題の1番恐ろしいことは、あなたがこの問題に賛成でも反対であってもほとんど関係ない。私たちは県の方針にはほとんど関与出来ないことである。 何度も言うがこの問題はちっぽけな問題である。しかし我々はそんなちっぽけな事も決めることが出来ないなんとちっぽけな存在なんだろうか。
40も生きればこういうことは常識なのかも知れない、ただ22の私には驚きであった。
2001.2.10佐藤研一朗
こちらは高校一律共学化に反対しているHP
りょうういっち徒然部屋今回インタビューをさせていただいた石川綾一さんのHPです。
宮城県の高校の共学化を考える会二高OBの方が運営されているHPです。
宮城教育フォーラム一高OBの方が運営されているHPです。
こちらは県庁のHP内の宮城県教育委員会HP宮城県の教育方針が分かります。
これは高校改革推進室のHP県立高校将来構想案が見れます。
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