21世紀 大晦日 正義の味方誕生秘話 【承】

2003年07月10日

21世紀 大晦日 正義の味方誕生秘話 【承】

[投稿者:仙台インターネットマガジン編集部]

待ち合わせのバーに着いたのはPM10時だった。
カウントダウンまで、残り約2時間といったところ。
店内には、多くの人間がいた。例年の大晦日より、賑わっている。

私たちのテーブルには友人2人(MとK)と、わたしとで男三人。
端的に言えば、その晩、私たちは喧嘩した。

20代後半にさしかかった男三人は、
激しく飲むことを止め、「純粋」をあきらめ、
虚無の殻をまとい始めていた。
複雑で、巨大な社会に怯えていた。
純粋ではうち負かされることに勘づきはじめた。
笑い方が歪になってきていた。

虚飾では、無い、と考えている。
「学生時代」を終えて、「社会」に吸い込まれた、平均的な20代半ばの男なら誰しも、
そんな門じゃないかと、考えている。
もちろん、そうでない人もいる。

この頃になると友人たちはバイトしかしないで、
文学などを目指そうとしている私に侮蔑の目を向けるようになっていた。
私がそれでも偉そうに街にのさばっているのを煙たがっている。

言葉で言わなくても、それは、判る。
何かやりたいことがあり、未だそれを成し遂げていない人間は、
それが理不尽であったとしても、堪え忍ばなくてはならない類の境遇に置かれるだろうし
それは享受する。
又成し得ないうちは、やはり、そのようなみじめな生活を送らなくてはならないのもかもしれない。

そのような伏線があったのではないかと考えている。
そのような因果関係があり、
更にわたしが正義の味方としてふざけた登場をしたものだから、
喧嘩になってしまったのはある意味、必然的だったのかもしれない。

だいいち、わたしが皆の笑い方が嫌いになってきていたのだから。
でも、楽しく飲んだ。なにせ、20世紀最後の夜なのだ。


そして、カウントダウンは近づいてきた。
「やばい、トイレ行って来る」と言って、わたしは席を立った。
腕時計にちらっと目をやり、
「相変わらず、間が悪いな」と友人は呟いた。


2003/07/10


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投稿者 仙台インターネットマガジン編集部 : 2003年07月10日 02:08
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