卵のなかみ100回記念(6)NO FUTURE IN JAPAN!? 2003.9.X 初出

2003年09月01日

卵のなかみ100回記念(6)NO FUTURE IN JAPAN!? 2003.9.X 初出

[投稿者:大場理史]

・NO FUTURE IN JAPAN!?

というわけでなんとか
人類史上最大の乱気流であるとか
明治維新や戦後よりも大きな変化であるとか呼ばれているものの概要が、僕なりにつかめたような気がします。

人類史上最大の乱気流
明治維新や戦後よりも大きな変化

僕は個人的には明治維新はもっと激しい変化
だったのではないか、と思ってしまいますが
現在は、国外の大きな変化と
国内の大きな変化が重なっている、という点では、
やはり、明治維新や戦後よりも大きな変化、と
言っていいのかもしれません。

そもそも国民国家という概念も怪しく
なってきていて
アフガン戦争やイラク戦争で
アメリカ政府はひどいな、と思っても
現代では身近にアメリカ人がいたり
友達がアメリカに住んでいたりして
単純に、鬼畜米英、とはなれなかったりします。
中国政府はひどいな、と思っても
餃子屋さんで中国人と隣り合わせたり
バイト先に中国人がいたりして
結構いいやつだったりします。

個人という概念が育ってきているし
人の交流も盛んになって、情報も増えてきているので
国家、組織、集団、地域、で
単純にその人をステレオタイプ化して
憎んだり愛したりする事ができなくなってきて
います。

それは大変よい変化かな、と僕は思ってしまいます。
近代国家アメリカを憎んでも、アメリカ人を
憎むわけではない。
近代国家中国を憎んでも、中国人を
憎むわけではない。
国家と個人はイコールではない、というのは
考えてみれば当たり前ですが
偏狭なナショナリズムが幅を利かせるように
なると、どうしても人間はその辺の判断が
つかなくなってしまう、それが20世紀の
二つの大戦中の悲劇だったのかもしれません。

僕は近代国家は必要悪だと思います。
悪だけどないと困るもの。
だって僕たちは、今さら竪穴式住居には住めないのだから。

で、その豊かな近代社会を建設するために
作られた、国民国家、という概念が
現在揺らいでいるわけです。
一応確認しておきますと
近代国家というのは、近代化するために
作られたものであって、自明のものではないわけです。
社会を近代化させるためには、均質な文化を持った画一的で生産性の高い集団と、強力な中央集権制度が必要になるわけですが
そういった歴史が始まったのは、たかだかここ300年くらいです。
日本は島国のためか、明治の近代化以前からずっと、日本、としてのまとまりを持っていたので
その辺の感覚が分かりずらいところですが
世界では、ここ300年で作られた国民国家がたくさんあるわけです。
で、その国民国家という概念が現在揺らいでいる。

明治の近代化以来、中央集権の流れの中で作られてきた
普通の日本人像、が最近見えなくなってきています。
普通こうだよね、と言っても
何が普通だか分からなくなってしまったし
普通の日本人、と言ってもどういう人だか
分からなくなってしまいました。
価値観の多様化、と呼ばれるものの正体は
明治以来の画一的中央集権化の流れの終焉なのではないかと思ってしまいます。

それに加えてグローバル化という
問題も絡んできています。
20年後30年後には明らかに、父がアメリカ人で
母が日本人です、とか、父が日本人で
母が中国人です、という人も
かなり増えてくると思います。
今までの、日本の常識、は
そういう人達をマイノリティーとして
排除してきていましたが
これからはそうはいかなくなるでしょう。

そういった状況をさして、世界が中世化している、という人もいます。
もしかしたら、
NO FUTURE IN JAPAN!? という
問いの立て方自体が成り立たなくなっていくのかも
しれません。

もう中央政府が発する号令に従って
普通こうだよね、とやっていれば
すべて安泰という時代ではなくなってきています。
実際今回の自民党総裁選では
亀井静香氏が、道州制移行、を掲げています。

いったいこれからどうなってしまうのだろう。

そういった混乱の時代にあって
一番必要になるのは、コモンセンス、では
ないかと僕は思います。
人や情報の交流が盛んになり
今まで、日本の常識、とされていたものが
あらゆる場面で見直しを迫られていて
何が正しくて、何が間違っているのか
分からなくなっている今だからこそ
コモンセンス、が必要なのでは
ないかと思ってしまうわけです。

国家、集団、組織、人種、地域を越えて
それこそ人間であるならば当然の普遍的
常識、良識、コモンセンス。
永遠に変わらない価値、自然法。

で、僕は文学において
その、普遍、を探っているわけであります。


卵のなかみ、これからも宜しくお願いいたします。

-卵のなかみ100回記念(完)-

神歌




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投稿者 大場理史 : 2003年09月01日 00:00
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