メルマガ創刊記念 百日裁判(4)流行語大賞選考室 2004.2.X 初出
メルマガ創刊記念 百日裁判(4)流行語大賞選考室 2004.2.X 初出
[投稿者:大場理史]
というわけで百日裁判は
見れなかったのですよ、という話なのです。
でもせっかく仙台高等裁判所まで
来たのだから、という事で
僕はしばらく裁判所内のロビーを
ウロチョロとしてみたのでした。
今回の百日裁判は
相当社会的関心が高いらしく
大手メディア関係者も相当詰め掛けていました。
朝○新聞、や
読○新聞、の腕章をつけた
新聞記者さん達や
仙○放送、や
宮○テレビの台本を抱えた
テレビ関係者も来ていました。
スー○ーニュースという台本を
手にしておる方もおりました。
あと、卵のなかみ、の僕。
卵のなかみ、の僕が観たところでは
こういった大手メディア関係者は
裁判所内の、記者室、という所に
詰めていて、取材対象者が現れると
ド~ッとみんなで押しかけて
ワ~ッと取り囲んで
バ~ッと質問を加えて
サ~ッと記者室へ帰っていくようであります。
僕が一つ気になったのは
記者室で同業他社と
常に顔を合わせて情報交換などを
しているうちに、その記者達の事件に対する
主観、バイアス、が形成されていくのでは
ないだろうか、という事でした。
僕はこの、記者室、にも
日本社会独特の、世間様、があるのではないか、と
推測したのです。
僕はこのエッセイの中で
何度も、80年代の明るさの全体主義、であるとか
横並びの日本村、とか、GOD IN THE TV!?
といった具合に、テレビを中心とした
日本のマスコミの閉塞性を指摘しておりますが
それはこの、記者室、における
世間様、にも遠因があるのではないかと
今回思い至ったのであります。
大手メディアの記者同士が
記者室、の中で、世間様、を形成しているから
大手メディアの報道がどこも
似たり寄ったりで、抜いた抜かれた、という
低次元の競争になってしまうのではないか、と
推測したのであります。
田中耕一さんのノーベル化学賞受賞の際
ノーベル賞の受賞式を担当する
スウェーデンの外務省を困惑させた
日本のマスコミは
今度は自衛隊が派遣される
イラクのサマワで多くの人を
困惑させているようであります。
毎度お騒がせしております。
日本のマスコミであります。
7%理論のエッセイにも書きましたが
メガヒットを生み出すためには
TVの力が不可欠です。
7%理論とは、消費者一人当たりの
交友関係は平均13~14人。
だから全消費者100のうち7%にあたる
人々にその商品を普及させれば
その口コミを通して後は
7×13=91 7×14=98
でご名答。全消費者100のうち
91~98%の人が知る、メガヒット誕生、という
情報流通システムでした。
(詳しくは僕著、7%理論をご参照下さい)
大量生産・大量消費の20世紀後半の
産業社会における商品経済の普及は
それでよかったのでしょうが
これがニュースの内容や関心の対象までが
或いは論調までが、テレビコマーシャルの如く
全体主義的な内容になってしまっては
まずいのではないかと僕は思ってしまうのです。
日本のテレビを中心としたマスメディアは
IT革命、IT革命、構造改革、構造改革
鈴木宗雄、鈴木宗雄、と、何でも
流行語大賞的ノリ、になってしまいます。
そうなると
情報を受けとる側は、とりあえず
IT革命、IT革命、とメディアが騒いでいるから
よく分からないけどパソコン買ってみるか、とか
構造改革、構造改革、とメディアが騒いでいるけど
構造改革って何のことだかよく分からいから
若者達はみんな髪を染めているようだし
オジサンもちょっとだけ茶髪にしてみようかな、とか
鈴木宗雄、鈴木宗雄、とあらゆるメディアが
鈴木宗雄さんを叩いているから
とりあえず鈴木宗雄を叩いておけば
問題ないか、といった対応しかできなくなって
しまいます。
これでは、民は知らしむべからず、の
愚民化政策、です。
テレビのニュースを見ていると
分からない事などない、という錯覚に
陥ってしまいます。
テレビのニュースショーを観ながら
家族と一言二言感想を述べ合えば
世の中のことが全て把握できたような
気分になってしまいます。
でも各メディアで論調や
関心の対象が大幅に異なる、という状況に
なってくると、そうはいきません。
いったい何が本当なんだ、いったい世の中は
どうなっているのだ、と人々は不安になってくるはずです。
そうなると個人的に、考える、という行為が
必要になってきます。
つまり個人的に本を読んだり
インターネットで情報を探したりしなければ
ならなくなるわけです。
となると、民は賢く、なると僕は思います。
長期的に観た場合、その方が国力を
増強できるように思うのですが
日本のマスコミは相変わらず
流行語大賞生産システム
一億総野次馬化システム
を続けようとして
イラクのサマワへ大挙して押しかけていきました。
高級官僚主導の近代化途上における
愚民化成策のもとで形成された
報道システムはもう止めた方が
よいのではないか、と僕は思ってしまいます。
そういった旧来の
情報流通経路に取り込まれている人達は
たいてい、今はこういう時代なんだから
という言い方をします。
つまり、2004年2月現在は、仕事はないし
金利は0だし、訳の分からない事件ばかり起きるし
政官財は全て腐敗してるし
将来は大増税が待っているようだし
自衛隊はイラクへ派遣されてしまって
何が起こるか分からないし
というマスコミが流す情報を元に
今はこういう時代なんだから
何をやってもどうせダメだから
個人的に何かやろう、とか
海外へ行ってみよう、なんて
考えないで、暗く沈んでいなさい、と言いたいのだと
思います。これでは、暗さの全体主義、です。
暗さスパイラル、と名づけても
よいような気がしてしまいます。
日本は高級官僚を中心とした統制経済下での
近代化を終えたばかりなので
おそらくメディアも統制的情報しか流せないだと
思ってしまいます。
つまり、無知な大衆を情報的に統制しておこう、という
形での報道しかできない。
と、卵のなかみ、の僕は
仙台高等裁判所の記者室に詰めて
出たり入ったりしている
大手メディアの記者さん達を
観ながら考えたのでした。
-メルマガ創刊記念
百日裁判(5)オレオレ詐欺、へ続く-
http://www.im-sendai.jp/archives/2004/02/520042.html
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卵のなかみ 大場理史
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