メルマガ創刊記念 百日裁判(5)オレオレ詐欺 2004.2.X 初出

2004年02月01日

メルマガ創刊記念 百日裁判(5)オレオレ詐欺 2004.2.X 初出

[投稿者:大場理史]

と、僕は、仙台高等裁判所の記者室に
出たり入ったりしている大手メディアの
記者さん達を観察しながら
ツラツラと毎度世界をお騒がせしております
日本のマスコミの現状について考察してきた
のでありますが
だんだんと飽きてきたので
今度はケータイの電波が届くかどうか
確認する素振りを見せながら
各大手テレビクルーのスタッフさんの群れに
近づいていったのでありました。

テレビという媒体は、出演者達は
たいてい華やかな人が多いものですが
裏方さん達は、ルックスも
表情もあまりパッとされない方が多いものです。
あまりに人間的な
あまりに人間的な世界であります。

僕がケータイの電波が届くかどうか
チェックする素振りを見せながら
彼らの会話に聞き耳を立てていたところ

生(なま)にする?

光にする?

という所謂、ギョーカイ語、が耳に
入りました。

生(なま)にする?

光にする?

一体何の事なのでしょう。

生(なま)にする?

光にする?

僕が想像してみたところでは
たぶん夕方近くなってきて
だんだんと暗くなってきたので
光、つまり、ライトで照らして撮影するか
生(なま)、つまり、ライトを使わずに
撮影するか、の打ち合わせをしていたのでは
ないか、という事です。

生(なま)にする?

光にする?

僕がケータイの電波が届くかどうか
確認する素振りを見せながら
聞き耳を立てていたところでは
光、になったようです。

何を言いたいのか、と言いますと
TVの映像というのは
基本的に作られたものなのですよ、という話なのです。

TVを観ている大衆は
ある人物の発言内容のうち
だいたい5~10パーセントくらいしか
興味がないと言われます。
あとは声や表情が45パーセント
服装やスタイルが45パーセントくらいだそうです。

これに僕の自説を加えれば
背景、の要素もあるような気がします。
つまりパソコンの画面で言えば
壁紙、の部分です。

中田英寿選手は、記者会見の際
たいてい背景(壁紙)にヨーロッパの
近代美術などを持ってきます。

そういった映像を日本人がテレビで
観ていると、なんだか中田英寿選手と
ヨーロッパの近代美術がタブって見えてしまい
中田選手が、威厳のある人物、に見えてしまいます。
これは、中田英寿選手の背後に映し出されている
ヨーロッパの近代美術、という、壁紙、の力でしょう。

運転免許証では、たいていの人が
犯罪者、のような顔に見えてしまいますが
それは、証明写真、の背後にくる、壁紙、が
無機質なものだからではないでしょうか。

僕はテレビは観るのは嫌いですが
出るのは案外と好きなものですから
一度、小説家の卵、という事で
テレビに出演した事があります。

その時は、声や表情の45パーセント
服装やスタイルの45パーセントで
自分をアピールしてみたのですが
やはり効果的でした。

僕の発言に、テロップ、も付けられましたが
はっきりいって、本当に
発言内容などは5~10パーセントくらいしか
意味がありませんでした。
視聴者もスタジオのコメンテーター達も
僕の声や表情、服装やスタイルにばかり
目がいってしまって、話の内容などは
どうでもよい、という感じでした。

それというのも、僕はあまりにも
いい男な上に、カメラさん達の
撮影テクニックの効果もあいまって
芸能人のようにテレビに映し出されてしまったのです。

このテレビ番組出演時に
僕は自説でもある、壁紙、の効果も
試してみたのですが
これもかなり利きました。

たいてい小説家がテレビに出演する時は
それっぽく見せるために背景に
本がびっしりつまった本棚、という、壁紙、を
持ってきますが
僕はここで逆をついて
テレビカメラが部屋に来る前に
本を全部押入れに隠しておいたのです。
これは本当に効果的でした。

その時の映像は下記サイトに
アップしてありますので
興味のある方はぜひ、ご覧になって下さい。
映像の、嘘、を見抜く
メディアリテラシーを考える上で
結構重要な教材になるかと思います。

http://www-user.interq.or.jp/gotaka/papara/pp.htm

こういった映像の持つ力を考察してくると
やはり映像を意識して
ボディビルで鍛え上げた肉体と
脳の松果体の部分に、日の丸、があり
黒字で、七生報国(七度生まれ変わり
皇国のご恩に報いる)と書かれた
白いハチマキ姿で自衛隊基地で
アジ演説を行い、割腹自殺を遂げた
三島由紀夫という作家の凄さに恐れいります。

当時を知る人に話を聞いてみると
難しいことはよく分からないけど
格好よかった、そうです。

三島由紀夫は命に代えて
当時の大衆に、何か、を残したわけです。

難しいことはよく分からないけど
格好よかった。

テレビの情報などは以上見てきたように
95パーセントが、嘘、なわけでありますが
格好いい映像、を作るのは
とても大切だと僕は思います。

フセイン大統領は、あなぐらで捕まった後
ボサボサの頭で米軍の医師から
口の中をこじ開けられている映像を
世界中に打電されてカリスマ性を失くしてしまいました。
今後アメリカ合衆国が北朝鮮を
崩壊させようとしたら
金総書記もきっと同じ運命をたどることでしょう。
いったいアメリカ政府は金総書記に
どんな、恥ずかしい姿、をさせるのでしょう。

要は、格好いい映像というのは大切なのですよ、という
話なのです。

僕が、小説家の卵、として取り上げられた番組を
観てくれた方の多くも、格好よかった、と
言ってくれます。
もちろんそれは作られた、格好よさ、です。
実際の僕は、映像では表現仕切れないくらい
格好よくて、ドブネズミみたいに
テレビにも写真にも偵察衛星にも
写らない格好よさ、があるのです。

もう一度書きますが
ここに格好いい僕の映像があります。

http://www-user.interq.or.jp/gotaka/papara/pp.htm

僕はこの番組で、壁紙効果、を試したかったのと
もう一つ、本とコンピュータ、の関係についても
探ってみたかったのです。
ビル・ゲイツ氏は、あと20年で紙の本はなくなる、と
過激な発言をしていますが
僕も、紙の本は減る事はあっても
増える事はないのではないか、と思ってしまいます。
出版業界は、7年連続売り上げ減、だとの事です。
そこには、活字離れ、とか、ブックオフ、に代表される
新古書店ブーム、という要素もあるでしょうが
インターネット上に使える情報が増えてきている、というのも
大きいでしょう。
ビル・ゲイツ氏の、あと20年で紙の本はなくなる、という
予言は、あながち大袈裟なものではないような気がします。

実際、卵のなかみ、は、連載150回を超えていて
プリントアウトした原稿を積み重ねると
結構な場所を取りますが
サイバー空間では、メガ、ギガ、テラ、ペタの
世界になってしまうので
ネット上にどんどん原稿を上げても
部屋が散らかったりしないのです。

こういったプロセスを繰り返していけば
作家のテレビ出演時の、壁紙、は本棚。
研究者のテレビ出演時の、壁紙、は本棚。
大学教授のテレビ出演時の、壁紙、は本棚。
という今までのテレビ業界の
ステレオタイプな絵の作り方は
崩れていくのではないかと思うのです。

そうなるとビル・ゲイツ氏の予言するように
20年後には紙の本はかなり減っていて
作家の部屋も僕がテレビに出演した時の
ようなものになるかもしれません。

僕は限りなく詐欺に近い行為を
公共の電波を使用して行ったわけでありますが
思うところあっての、詐欺、でありますので
関係者の方々は予めご了承下さい。

僕がTVに出演した頃は
世間様に、まだバブルの余韻が残っていて
文学青年、などというと
キモい、とか、ダサい、と言われるような
雰囲気が残っていたので
後に続く若い人達のためにも
そういったイメージを壊しておきたかったのです。
それに、押入れに本を隠していた、と書けば
詐欺、ですが、押入れに本を片付けておいた、と書けば
詐欺、ではありません。

実際この時の僕のテレビ出演は
思わぬ副産物を生み出しまして
学生時代に、小説家の卵、大場理史、を
テレビで観た、という方が
中央文壇の新人賞を見事受賞し
小説家、となられました。
きっと僕の格好よさに魅せられたのだと
思います。
ただここで問題なのは
学生時代に、小説家の卵、大場理史、を
テレビで見た、という方が
もう小説家になったのに
僕がまだ、小説家の卵、のままだと
いう事です。

なんだか相当脱線してしまいましたが
僕がテレビ出演で試したかった事は
① 僕が格好いいという事
② 僕がとてもいい男であり、ナイスガイであり
且つ、イケメンであるという事
③ 映像はその性質上、人を欺くメディアであるという事
④ 20年後の作家の書斎の可能性
もしくは、20年後の一人暮らしの若者の部屋

この四つです。
そして僕がこの時のテレビ出演時に
一番困ったのは、僕の格好よさに見とれているばかりで
誰一人として、僕の部屋にテレビがない、という事に
気がついていないという事なのです。
本は押入れに隠しておいたのですが
テレビは本当にないのです。
そして部屋の中心に、パソコン、が
置いてあるだけ。
この事の意味する事の恐ろしさに気がついたのは
僕の部屋に取材に来てくれた方、ただ一人だけでした。
この部屋TVないですね? と青ざめた表情で
驚きの声を上げていました。
僕が、ないんですよ、と答えると
そのテレビ局のスタッフさんは
テレビがなくても生きていけますよね、と
寂しそうに答えていました。
きっと自分の仕事を否定されたような気がして
しまったのでしょう。
僕はこの人を見方につけました。
別に、買収した、というわけではありませんが。

こうして書いてみると
バレなかった一度目の詐欺ほど
詐欺師を勇気づけるものはないのだな、と思ってしまいます。

主イエス・キリストは、2000年人類を騙しました。
ブルーハーツも、せめて100年はバレない
たいした嘘をつく、と歌っていました。

そして僕はブルーハーツに騙されて
こんな大人になってしまいました。
でも後悔はしていません。
むしろ、騙されてよかったな、という気分です。
きっと、結婚詐欺、にあった女性も
こんな気持ちになるのだと思います。
騙されたけど、あの甘い月日の思い出は本物だったのよ、と。

なんだか最近は、オレオレ詐欺、などと言って
騙した方も、騙された方も
その話を聞かされた方も陰鬱な気分になるような
詐欺が横行しているようです。
詐欺師もスケールが小さくなったものです。
才能はあるのだから、心に愛を持って
世界のてっぺんに辿り着くような
アイデアたっぷり、やり方ばっちりで
強烈なインパクト第一印象で
みんな幸せになっちゃうような
志の高い大嘘、をかまして欲しいものであります。

面白いことを考えて
みんなを楽しくさせたいな

ブルーハーツの、ながれもの、という曲の一節であります。
でも、ながれものには惚れてはならぬ、のです。

走り続けよう情けはいらぬ
ながれものには惚れてはならぬ
戦う時には武器などいらぬ
愛する時には言葉はいらぬ

どうだ友達よ
目を覚ませ
地球はグルグル回るんだ
恋人達よ、抱き合って
何があっても離れるな


-メルマガ創刊記念
 百日裁判(6)ルイ・ヴィトン、へ続く-
http://www.im-sendai.jp/archives/2004/02/620042.html

神歌





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投稿者 大場理史 : 2004年02月01日 00:00
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