イサムノグチ ミュージアム

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2004年10月04日

イサムノグチ ミュージアム

<この文章は私が中本誠司個人美術館のメーリングリスト向けに、連載してたものです。ニューヨークに行こうがなかなか進まないので、こちらを先回りして、掲載します。>

ニューヨーク アート レポート 8

みなさん今日は、ごぶさたしております。中本誠司現代美術館の佐藤研一朗です。
ひさしぶりに、ニューヨーク アートレポートを書きましたので、おとどけします。
では

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イサムノグチ ミュージアム
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先日、3年ぶりにオープンしたイサノグチムミュージアムに行ってきました。非常に凝った造り、そして作品の展示のしかたが素晴らしかった。

<写真1>
http://www.im-sendai.jp/ken/20040506/images/DSCF0526_JPG.jpg

この美術館はマンハッタンから川をわたった所のアストリアという、日本人が沢山住んでいる地域にある。実は、前に住んでいたところは、そこから歩いて5分の所だった。ずっと、改築が終わってオープンするのを心待ちにしていた。

イサムノグチミュージアムは、その名の通り日系彫刻家のイサムノグチの作品だけを展示している美術館だ。だから、中本誠司現代美術館のコンセプトににているかもしれない。大きさは、中本美術館の3倍くらいの規模だ。建物は1階と、2階、そして彼の作品が沢山飾ってある庭園がある。大きいとは言えないが、中身が充実しているので、楽しんで帰ることができるだろう。

この建物は非常に天井がたかく、外から光がもれてくるように設計されている。たぶん工場か、倉庫の様なところを改築したのだろう。以外に思われるかもしれないが、このスタイルは、ニューヨークの美術館とか、ギャラリーでは、普通である。

<写真2>
http://www.im-sendai.jp/ken/20040506/images/DSCF0528_JPG.jpg

以前チェルシーのギャラリー周りをしていて、ぴかぴかのギャラリーのとなりに、きたない車の修理工場があるのをみて、驚いた。もともと、チェルシーは倉庫街だったし、この美術館がある場所も、確かに倉庫などが多い。気をつけていないと、通り過ぎてしまいそうである。だれもそんなことは気にしないし、少ないお金でやっているのだから、その中で出来ることをやりますよ。と、開き直っているという感じを受ける。この辺の感じが、ニューヨークらしいという所だろう。

1階は、彼の石の彫刻が、至る所に展示されている。日系の作家だけあって、なにか、日本の雰囲気を醸し出している。アメリカ人がみると、東洋の神秘のように映るのだろうが、私がみると、驚きではなくて、なにか懐かしいような、それとも非常に普通な、というか当たり前のような感じにうつる。自分の中の日本人の感覚に非常に近いなあという所だろうか。

私が感動したのは、2階の展示のである。作品はもちろんすごいのだけど、その展示の仕方が素晴らしい。まず最初の展示室は真っ暗で、そこにノグチの舞台演劇のために作った作品が展示されている。真っ暗の中に作品がライトによって浮かび上がっていて、神秘的な気分になる。ライティングが、すばらしく、その作品の影すら、うつくしい作品の一部になっている。

<写真3>
http://www.im-sendai.jp/ken/20040506/images/DSCF0563_JPG.jpg

部屋を移ると、今度は一面柔らかい明かりに埋め尽くされる。有名な和紙でてきた提灯のようなライトの作品が、無数に吊されていて、床にはワラが敷き詰められていて、こおばしい香がただよっている。彼の日本への思いでの、暖かい部分を表現したかったのだろうか。

部屋によって、全く会場の雰囲気が変わり来訪者を驚かせる。次の部屋は、今度はまた暗やみに戻り、そして闇の中に日本庭園を模して作ったような展示である。床には小石が敷き詰められていて、渡り石が展覧者を導いている。最後の部屋は、急にモダンな作りになる。壁と、床はアルミになっていて、もう日本がみられない。完全にアメリカのモダンである。ここでは、彼がデザインした家具や、ラジオ、そして金属の作品が展示されている。

私が感動したのは、作品の展示の仕方を変えるだけで、これだけ作品が生きるのだということ。それと、建物は大きくないし、ゴージャスではないけど、作品を生かすことに力をいれています。というコンセプトである。 MoMAには何度も行っているけれど、超有名な作品が、山のように展示してあって、一つずつの作品の個性が強いだけあって、個性がお互いに干渉しあって、頭ががちゃがちゃしてくる。帰るころにはくたくたに疲れいる。

それに比べてこの様な小さな美術館は、なにか見終わったあと、充実した気分になって帰ってこれる。それはコンセプトが一貫しているからだろう。今までいったニューヨークの美術館の中で、この美術館が一番好きだ。

佐藤研一朗 2004.6.17
(了)

The Isam Noguchi Museum 公式サイト(英語)
http://www.noguchi.org/

簡単な略歴
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%B5%A5%E0%A1%A6%A5%CE%A5%B0%A5%C1?kid=31002




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投稿者 im-sendai : 2004年10月04日 01:49
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