NYと仙台の街の比較1

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2004年10月04日

NYと仙台の街の比較1

<この文章は私が中本誠司個人美術館のメーリングリスト向けに、連載してたものです。ニューヨークに行こうがなかなか進まないので、こちらを先回りして、掲載します。>

アートレポート11.5


 ************おわび***************
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 * 今回はアートの話しはあまり出てきません。       *
 * NYと仙台の街の比較のような小論文になってしまったので*
 * 興味と、お時間のあるかただけ、お読みください。    * 
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 ダンボ散策 Down Under the Manhattan Bridge Overpass
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マンハッタンブリッジが頭の上を駆け抜ける小さな街ダンボに行ってきた。ブルックリンにあるこの辺りには、アーティストが沢山住んでいて、ギャラリーが沢山あると聞いたからだ。雲ひとつない晴天で、ハドソンリバーから吹いてくる風が気持ち良い。ブルックリンは危ないと言うイメージがつきまとうが、場所によってはなんの問題もないところが増えてきているときく。

駅から歩くこと10分、ダンボが見えてくる。倉庫が多いが、ちょっとおしゃれなお店がぽつぽつとあって、雰囲気がいい。ちょっとのどが渇いたので、ギャラリー周りをする前に喫茶店に入って、お茶を飲むことにした。入った喫茶店は、なかなかいい感じだ。大きなカウンターが見える。夜はきっとバーになるのだろう。驚いたことに、このお店の中には、画材が売っているコーナーがあるではないか。さすがにアーティストがすんでいるだけある。さいさきのいいスタートだ。

<写真1>
http://www.im-sendai.jp/ken/200407dumbo/pages/DSCF0660_JPG.htm
<写真2>
http://www.im-sendai.jp/ken/200407dumbo/pages/DSCF06601_JPG.htm

このまちも、1970年代から、アーティストがマンハッタンから、もっと大きいスペース、もっと安い物件を求めて、移り住んできたところから始まって、今では700人以上のアーティストのコミュニティーがあるそうだ。ニューヨークの街の移り変わりが早い。それがニューヨークの文化を作っているのではないかと、前回書いた。この街はその典型だろう。

まず、アーティストが街にスペースを求めて移ってくる。そうすると、レストランや、バー、ギャラリーが出来る。だんだん街がおしゃれになってくる。すると、ちょっとしゃれた洋服屋など、移ってきて地価がたかくなる。そうすると家賃があがって、アーティストが違う場所にうつっていく。のこされた街は、レストランや洋服屋などのショッピング街になる。これが一連のサイクルのようだ。 これは街の再利用といえるのではないか。

人が移り住んでくるというのが、このニューヨークの街の移り変わりのミソだ。人が移り住んでくるからレストランが出来て、お店ができる。人が住んでこそ街は生きるのだ。仙台の駅裏(東口)の再開発されたきれいな街並をみて、いつも何かが足りないなあと、考えていたが、あそこには人が住んでいないのだ。やはりあそこは、住宅地にするべきだったのではないだろうか。仙台駅まで歩いて5分、10分というのは素晴らしい環境だ。

なにも、仙台駅まで1時間もかかるような山奥を切り崩して、ちょっと前まで、なになに村だったところに団地を作らなくてもいいはずだ。住んでいる人には非常にもうしわけないが。こんなところに住んでいたら、国分町にも飲みにいけないではないか。

人口が減りだしたら、あっという間に過疎化して、ゴーストタウンになってしまいそうである。もしくは、その時移民受け入れがはじまっていれば、中国人や、韓国人のたくさん住む町になっているかもしれない。これは、ニューヨークの隣の州、ニュージャージーなどの郊外に結構みられる風景だ。

この移民の受け入れの話しは、中国や朝鮮が嫌いな人が増えている今の日本では反感を食らいそうな話しではある。けれど、ニューヨークきておもったのは、移民を受け入れられる国はまだいいのである。移民を配給する国よりもずっと豊かで、自分たちが移民にいかなくてもいいのだから。最悪さけなければいけないのは、日本が貧乏になって私たちが移民にでて海外で稼がなくてはいけなくなるといういう事態だ。想像ができないが、戦後までは日本はそのような状態だったのだから。

いづれ人口が減りだし、しかも高齢化がもっと進んだら、どちらにしても移民を受け入れをしなくてはいけないのだ。もし、自分たちが結婚して、子どもを2人づつ育てられなければ、簡単な算数の引き算で人口が減りだす。となれば、やはりこれは避けられない政治課題になっていくだろう。

話しがずれた、さて都心の空洞化が叫ばれて久しい。一番丁などが、郊外の大規模店に押されている。やはり仙台の都心にも、もっと人が住むべきだと思う。都心に数万人の人が移り住めば、どれだけ毎日の渋滞がへるだろうか。ニューヨークは東京都同じくらいの規模の街だが、東京ほど渋滞や、満員電車などの交通のわるさがない。仙台のよりもずっと小さい、ニューヨークビジネスの中心のマンハッタンに、そこに150万の人が住んでいるからである。日本だとオフィス街のとなりに人が住んでいることが考えずらいが、こちらでは普通である。

<仙台とマンハッタンの比較> 青いのがマンハッタンの大きさ
http://www.im-sendai.jp/ken/image/nysendai.jpg

六本木ヒルズの例を見るように、日本でも、この都心回帰が少しづつ始まっているようである。ただこの大規模の再開発をみていると、限られた人しかすめないこの街は、あまりうまくいかないのでないかとおもう。私には大きな社宅のようにしかみえない。雑多な人が住みあっているから街に活気がでるのだろう。

それに街の再開発とかいうと、やれ、立ち退きだ。やれ、保証だと、大規模な予算がかかる。よっぽどうまくやらないと計画が鎮座してしまう。それよりは、街中に沢山ある雑居ビルの空きテナントを、再利用して住居として貸しだせるようにすればいい。大々的な再開発も入らないし、予算も時間もあまりかからない。問題はそれが地方レベルでできるかと言うことだ。産業地に人住めないという法律があったはずだ。地方レベルでそのような法律を変えられるとは思えない。

日本は何でも中央で物事をきめるから、時間がかかるし、ニーズにあわないこともおおい。そして日本の端っこから端っこまで、全部同じになってしまった。人々は自分が頑張ってもどうにもならないとわかっているから、だれも政治に関心をもてない。この明治から続く中央集権が、日本人の性格を受け身にしているようにおもう。いつまでも、上からの指図をまっているがこない。それが今の日本に蔓延している絶望感と喪失感だろう。やはり、道州制にしてもっと柔軟に自分たちが過ごしやすい暮らしを作っていけるようにするべきだとおもう。

これからは、いままでのように行政がぽんぽん箱物を作っていくというのは、できなくなっていくだろう。それは雪だるま式に増えていく国や地方自治体の借金をみればわかる。私は、行政が箱物を作ることを、否定しない。道路も新幹線もなければ、どこにもいけない。ダムがなければ、蛇口から水はでてこない。問題はどうしようもない、利用価値がないような箱物を簡単に作ってきたということだ。

その例をあげれば仙台市がつくったシェルコム仙台という球場があげられるだろう。100億円をかけて作ったのは、観客が1000人ほどしか入れないドーム球場だった。それならば宮城県と組んで、どうして老朽化がすすむ宮城球場をなおさなかったのか。りっぱな球場があれば、球界再編でもめているいま、ロッテ辺りが、仙台に戻ってくることもあったのではないか。100億円かけて屋内ゲートボール場をつくらなくてもいいだろうに。

シェルコム仙台関連記事
http://www.kahoku.co.jp/kou/980111k.htm
http://www.kahoku.co.jp/kou/980112k.htm

これから必要になるのは街の再開発ではなく、街の再利用だろう。再利用なら見捨てられている所を、資源として再利用するのだから、みんなに喜ばれる。あるものを最大限に、付加価値を付けて使っていくという思想だ。そう考えれば日本は宝の山だ。ただいまは、宝の持ち腐れをしているのだ。

仙台にだって、埋もれている資源、地域が沢山ある。そう気づいて、宮城教育大学の助教授の村上タカシ氏が、七夕期間中にいろは横丁で企画しているのがtanabata.orgだ。これは街の再利用といえるとおもう。前回紹介したGroundの卸町での活動だった同じだろう。

村上タカシ ホームページ
http://ArtsAndAct.at.infoseek.co.jp/

TANABATA.org ホームページ
www.tanabata.org/

Ground ホームページ
http://www.groundweb.net/

<続く>


<参考資料>
戦略ケース 東京再生はなるか−六本木ヒルズ・...
http://www.jmrlsi.co.jp/menu/case/2001/moribuil_1.html

MID-TOKYO MAPS: #04 この地図について
http://www.mid-tokyo.com/04/aboutthis.html


ps
街の再利用と言う言葉は、どうも私がいま一番最初に使い始めた言葉らしい。
ということで、どんどんこの言葉をつかって、はやらしてほしい。




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投稿者 im-sendai : 2004年10月04日 01:58
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