アフリカン アート ミュージアム

2004年10月04日

アフリカン アート ミュージアム

[投稿者:仙台インターネットマガジン編集部]

<この文章は私が中本誠司個人美術館のメーリングリスト向けに、連載してたものです。ニューヨークに行こうがなかなか進まないので、こちらを先回りして、掲載します。>

ニューヨーク アート レポート 10

こんにちは佐藤研一朗です。

ニューヨークでは梅雨がなく、暑いけれど過ごしやすい日々が続いています。
今日は私の通っている学校の近くにある私のお気に入りの美術館を紹介します。

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アフリカン アート ミュージアム
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アフリカンアートミュージアムはモマ・クイーンズ(MoMA Queens)から、5分ほど歩いた倉庫街のなかにぽつんとたたずんでいる。建物は普通の雑居ビルのようで、このビルの3階のスペースがこの美術館の展示スペースである。このスペースは非常に小さく仙台メディアテークの展示スペースの3分の1ほどでしかない。

このごろ、ニューヨークの美術館は改築ラッシュのようで、先日訪れたNew Museumという現代美術を専門に扱っている美術館を尋ねたが、残念ながら改築中でみることができなかった。このアフリカンアートミュージアムも昨年、マンハッタンからクリーンズに移転してきたばかりだ。マンハッタンは東京の丸ノ内の中にあるようなものだから、家賃がべらぼうに高い。大きなスペースも借りれないし、ロックフェラー財団のような、大財閥にでも支援してもらわないと、とてもじゃないが美術館の経営はできないだろう。(たとえばMoMAのように)

クイーンズというはの、マンハッタンの隣に位置しいる。地下鉄が通っているので、マンハッタンまでは20〜30分で到着する。東京でいうと埼玉とか千葉みたいなところである。いわゆるベッドタウンである。だから高いビルなどは建っていない。住宅街、駅前の商店街、それと倉庫街も結構ある。マンハッタンなどと比べると、家賃は安いし、人がゆったりしているので、暮しやすい。


地図
http://www.im-sendai.jp/ken/image/tizu.gif


マンハッタンを抜け出して、郊外に移ってきたのはいいが、今度はなかなかお客さんを呼び込むのが難しそうである。これは仙台の郊外にある中本誠司現代美術館がもっている悩みと同じものだろう。街中なかにあれば、人は来やすいが家賃が高い。郊外にあれば、広いスペースをもてるが、客を呼ぶのが難しい。資金が沢山ある公立の美術館と違い、私立美術館の泣き所でもある。そんなことで、中本美術館をと重ねて、どうもこの美術館に親近感がわいてきて応援したくなってしまった。

この美術館の特集は、実はなかなか素晴らしいものがおおい。一つのテーマに絞って、良質な作品を展示するというのがこの美術館のポリシーのようだ。昨年の1月に行ったときはアフリカの現代アートがテーマだった。ドイツのカッセルで5年に一度行なわれる世界的なアートイベントのドクメンタに参加したアーティストの作品が展示してあったのにはおどろいた。面白いとおもったのは、アフリカの伝統衣装をきた人形が、大きいテーブルの周りに腰掛けている作品で、どうも喧々諤々の議論をしているようである。アフリカの現状を皮肉った作品なんだろうがなんとも言えない緊張感が伝わってくる作品だった。


<写真1>
http://www.im-sendai.jp/ken/20040102/images/DSCF0343_JPG.jpg


もう一つ面白かったのは、アフリカの木彫りの像、仏像、マリア像、フィギュア、骸骨、地球儀まで紅白のテープでグルグル巻きにした作品で、紅白で目がちかちかする。すごいなあと思ったのは、宗教的なものをストレートに批判しているようであったからだ。タブー? そんなことは知らないよ、とでもいっているようだ。(あとで読み返して思ったが、これは偶像崇拝を批判している作品ではないか。そして、イスラム教の教えにそった作品ではないだろうか。アフリカにもイスラム教徒が沢山いる。)


<写真2~5>
http://www.im-sendai.jp/ken/20040102/images/DSCF0334_JPG.jpg
http://www.im-sendai.jp/ken/20040102/images/DSCF0336_JPG.jpg
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http://www.im-sendai.jp/ken/20040102/images/DSCF0339_JPG.jpg


会場で見た作品の多くは非常に分かりやすく、作品の主張がはっきりしている。日本やアメリカのように、何が問題であるかわからなくなってしまった社会ではなくて、いまだに問題が山積みになっているアフリカをよくも悪くも象徴しているようでもあった。

普段は、現代美術ではなく、アフリカの伝統芸術を飾ってあることが多い。マスクや像は日本のものと完全に違っていて、いつ見ても新鮮だ。ピカソもアフリカの美術をみて、キュビスム的な絵を描くようになったと聞いたことがある。ニューヨークに来た際は訪れるべき美術館だろう。

佐藤研一朗 2004.7.11
(了)

アフリカンアートミュージアムの公式ホームページ( Museum for African Art)
http://www.africanart.org/

ドクメンタ公式ホームページ
http://www.documenta12.de/
shinji kohonoという日本人が次回のドクメンタにかかわっているようです。
ネットで調べてみましたが、京都国立近代美術館の主任研究官の河本信治さんというかたのようです。海外で日本人が活躍しているのを聞くとうれしくなりますね。


ドクメンタ視察旅行記
http://www.tokachi.co.jp/kachi/jour/02dokumenta/1.html


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投稿者 仙台インターネットマガジン編集部 : 2004年10月04日 01:54
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