文明の衝突!?(2)国際政治とは汚きもの 2003.9.X 初出

2005年01月29日

文明の衝突!?(2)国際政治とは汚きもの 2003.9.X 初出

そもそもサミュエル・ハンチントン教授の
予想が当たったというよりも、
アメリカ政府のネオコンと呼ばれる人達が
ハンチントン教授の、文明の衝突、を
政策として採用したのではないか、という
うがった見方もあります。
ハンチントン教授は、文明の衝突、の続編である
引き裂かれる世界、という本の中で
その疑惑を否定していますが、僕はハンチントン教授を
信じたいと思います。彼は単に学者として冷戦後の世界を予測してみただけなのだろう、と。

よく知られるように、アメリカ経済は
軍産複合体という困った構造を抱えていて
戦争をすると兵器工場のある町が潤ってしまうという
業深いシステムで成り立っているわけです。
で、冷戦後の世界的軍縮の流れの中で
兵器の受注が減ってしまいそうだ、こりゃやべえ、と思った兵器工場の利益代表者達(日本で言えば族議員)が
ハンチントンの理論を元に、ソビエトに替わる大きな敵としてイスラム圏を選んだのだ、といううがった見方が出てきてしまうわけです。

戦争をすると潤ってしまうという
業深い軍産複合体という経済構造。
それこそ、痛みを伴う構造改革、でも行って
さっさと解体してしまうべきではないか、などと
ウブで純真で平和主義者でもある僕などは
思ってしまいますが
そうはいかないというのが
大人の国際政治の世界なのでしょう。
汚い大人達め!

911テロはなんとか、文明の衝突、状態に持っていきたいネオコン勢力が、テロ情報を事前に察知しながらも無視したために引き起こされたのだ、という見方も
出ているようです。
ネオコンと呼ばれる人達は
なんと汚いやつらなのだ、とウブで純真で
平和主義者でもある僕などは思ってしまいますが
そういう話は昔からあって
太平洋戦争開戦前夜、アメリカのルーズベルト大統領は
日本軍の真珠湾攻撃の情報を事前に把握していながら
黄色いサルどもが奇襲をしかけてきた、という大義名分をゲットして世論を燃え上がらせるために
わざと真珠湾を打たせた、そうです。
なんとアメリカ政府は汚いやつらなのだ! と
ウブで純真で平和主義者でもある僕などは
思ってしまいますが
お互いの国益をかけた国際政治の舞台で
きれいも汚いもないというのが大人の国際政治の
世界の現実なのでしょう。汚い大人達め。
その辺は近代政治学の古典とも言えるマキャベリの、君主論、という本を読むとよく分かります。
君主論お勧めです。これは文学作品でもあります。

アメリカ政府の悪口ばかりを並べてもフェアではないので日本政府の例も上げておきます。
明治政府内で征韓論(韓国を征する)が盛んな頃
維新の英雄西郷隆盛が、自分が最初に韓国に
乗り込んで行って殺されてくる、と政府内で訴えた
というエピソードが残っています。
つまり、西郷が切られた、ということになれば
韓国に軍を出す口実ができるだろう、というわけです。
自分が最初に乗り込んで行って殺されてきてやる、という西郷隆盛の度胸はすごいものですが、要は近代国家が戦争を行う際に掲げる、大義名分、なるものは、ほとんどの場合、作られた、ものである可能性が高いという事を僕は言いたいわけです。
先日もイラク攻撃の正当性を保証するレポートに
関わったイギリス人科学者が、不審死、を遂げた
というニュースがありましたが、たぶん、消された、のでしょう。アナカシコ、アナカシコ……。

と、ズラズラと書いてきましたが
要は国際政治の世界は、奇麗事だけでは
済まないのだな、という事を僕は今回確認して
みたかったわけです。
ウブで純真で平和主義者でもある僕などは
とても入り込めない世界なのだな、と。

蛇足となりますが
僕は一応日本人という事なので
日本人としてのエスノセントリック(自民族中心主義)的要求を存分に発揮して維新の英雄、西郷隆盛、に
ついてちょっと書かせてもらいます。
既に見てきたように国際政治が汚きものであることは
これはもう仕方がない。
ただ西郷隆盛とルーズベルト大統領やブッシュ大統領が
決定的に異なるところは、自らがかの地で殺される事で
開戦の口実をつくってやろう、というところだと思います。
ルーズベルト大統領もブッシュ大統領も国益のために
名もなき若い兵士達を見殺しにすることはできても、
自らが最初に死んでやろう、という芸当はできないはずです。
僕はそこに西郷隆盛のリーダーとしての偉大さを見てしまうわけです。
誰が言ったか忘れましたが、リーダーの条件とは
闘いの際、先頭に立つこと。
西郷隆盛は最後は部下が起こした勝てるはずもない西南戦争で、賊軍の汚名を被ったまま死んでしまいました。
命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に
困るもの也、この始末に困る人ならでは、
艱難を共にして、国家の大業は成し得られぬぞ(西郷南州遺訓)

国際政治は汚きもの。
でもその中にあっても微かな人徳を残してみせるのが
日本流、なのかもしれません。

-文明の衝突!?(3)21世紀日本の戦略-
http://www.im-sendai.jp/archives/2005/01/32120039_1.html







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投稿者 im-sendai : 2005年01月29日 01:41
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