世界で一番大きい写真展
ロッチェスターは退屈だ。
私が住んでいるダウンタウン(中心街)は、アメリカのほかの中小都市とおなじように、完全にさびれてしまっている。
過去五年間で3万もの仕事がなくなり、1200のオフィスがダウンタウンを離れていった。中心部の空き部屋率は20%にのぼる。夜五時すぎになると、もうどこの店もやっていない。一件の中華屋が、ぽつんと店をあけているだけだ。黄色い看板が闇に浮かんでいる。
ロッチェスターのダウンタウンは、まさにシャッター街のお手本のような街なのだ。
私はこのうらびれた街にすんでいて、学校もここにある。
車を持っていないので、年がら年中、ずっとこのダウンタウンにいるのだ。
唯一、ダウンタウンを離れるのは、一週間に一度、スーパーマーケットに30分かけ自転車をこいで、買い出しにいくときだけだ。
ダウンタウンには、スーパーマーケットの一つもないのだ。
退屈だ。本当に退屈だ。
そして、この寂れた街を、毎日眺めていると、だんだんかなしくなってくる。
学校は、ひじょうに忙しく、確かにそんなことを考えている場合でもない。
でも、考えてくれ、毎日、毎日、ホームレスに、金をせびられるのだ。(一度も払ったことはないが)
街を歩いている人はみんな暗い顔をしているのだ。
人間として、ここに住んでいると、気が滅入るのである。
これは精神的、そして、物理的な問題なのだ。
何かをしなくてはなと、ある頃から思うようになった。
つづく