回答:田山英次

2005年04月16日

回答:田山英次

[投稿者:仙台インターネットマガジン編集部]

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田山英次

1、最も有権者に訴えたい事

2、郵政事業の民営化に賛成、反対?

3、若年層の失業率の高さ、それに伴うフリーター、ひきこもり、ニートなどの問題について

4、現在の20代、30代が、65歳になった時に、 年金が安定的に支給されるようにするためには、どういった対策、政策が必要?

5、国債市場の暴落を招くことなく日本は何兆円まで借金を増やすことができるとお考えですか。
 
6、米軍は日本に駐留し続けるべき? あなたにとっての理想の日本の防衛体制をお聞かせ下さい。

7、今後のアメリカの軍事的戦略をどう予想しますか。日本にはどういった影響がある?

8、東アジア地域は、日本にとってこの地域の理想的な姿は? どのような事をしていくべき?

9、日本の長所、優れた点とは?
   

1、今回の選挙で最も有権者に訴えたい事は何ですか。

(1)雇用・生活を優先する政治へ

(1)小泉政権は、深刻な雇用・生活不安を生み出しました。失業、不安定雇用、長時間
・過密労働、自殺、過労死など、雇用・労働は異常な状態になっており、その結果生
活に深刻な危機を生んでいます。国民生活よりも企業活動への支援を優先させた結果
です。労働法制は次々に規制が緩和され、長時間・不規則労働を容認しました。年金
・医療保険など社会保障の相次ぐ改悪が、将来不安を拡大しています。私は、政策の
方向性を雇用状況の改善、生活不安の解消に向けていくことが必要だと考えます。

(2)そのために、雇用と労働に関する適正な規制と雇用拡大策を進めていきます。労働
法制では、労働時間規制を強化し、労働時間の短縮、残業・休日労働規制、サービス
残業の廃絶に取り組みます。また、不合理な差別を受けているパート労働者の身分と
待遇の改善のために、パート労働法を改正し、雇用期限終了による雇い止めの制限、
同一価値労働・同一賃金、正規労働者との均等待遇、正規雇用契約への優先的切り替
え措置を実現します。雇用関係では、企業への助成金ではなく、労働者の能力開発・
職業教育・就労支援に力点を置きます。

(3)生活・将来不安の解消のためには、社会保障の安定と持続的な制度確立が不可欠で
す。医療保険ではサラリーマンの3割自己負担を2割に戻す。国民健康保険、政府管
掌健康保険、組合健康保険などに分立している制度を一本化し、都道府県単位で運営
する方向で検討します。(年金問題は後の質問で答えます)

(2)憲法改悪に反対し非武装平和を世界に広める

(1)自民党、財界などの憲法改正論議は、前文と9条とくに9条2項の戦力と交戦権放
棄を焦点としています。つまり軍隊保持の明記と、集団的自衛権行使、自衛隊海外派
兵の道です。こうした戦争の道を許さず、平和国家として、非武装平和の理念を今こ
そ世界にアピールする必要があります。

(2)小泉の外交政策はまったく行き詰まり八方ふさがりになっています。アメリカ一辺
倒でアジアから孤立する道は選択するべきではありません。村山内閣の戦後50年談
話を踏まえ、アジア諸国との歴史認識の統一と相互理解に基づく友好関係を築くこと
が必要です。そのため、アジアの歴史の共同研究を進め、その成果を政府の歴史認識
と教科書の記述に反映していきます。

(3)日米安全保障条約は厳格な解釈と運用を求めます。6000億円に達する思いやり
予算を縮小し、作戦区域が極東を踏み越える海兵隊の撤退を求め、第1軍団司令部の
座間移転には反対します。また、在日米軍の地位協定を抜本的に改定し、米軍による
事故・犯罪行為に対する日本の主権を強めます。

(4)肥大化した自衛隊を縮小します。特に近年は大型輸送船や長距離輸送機、空中給油
機など海外展開能力を強めており、当面して対外展開用の装備を縮小することが課題
です。米ソ冷戦時代に大量配備した戦車も削減すべきです。

(5)非武装平和国家としての日本の理念と目標を世界にアピールし、国連で非核不戦国
家の地位の認定を求めます。アジアでは、日本、韓国、北朝鮮、モンゴルによる東ア
ジア非核地帯をつくり、また、日本、アメリカ、カナダ、中国、韓国、北朝鮮、モン
ゴル、ロシアによる北東アジア総合安全保障会議を創設し、紛争の平和的解決の枠組
みをつくります。

(6)もうひとつ気になる点は、国防の義務などの国民の義務強化の動き、自由には責任
が伴うなどといって権利を制限する動きです。憲法は権力を持つ国や行政に対して、
守るべき義務と侵してはならない国民の権利を定めたものです。国が国民に示す義務
や道徳観ではありません。憲法は主権者である国民のものであって、政府が国民に押
し付けるものではありません。

(7)環境権やプライバシー権など新しい権利への対応から憲法改正が必要だとの意見が
ありますが、憲法が不十分だから権利保障が不十分だとは思いません。環境問題や薬
害への企業や政府の対応、労働者の人権侵害などは、企業の社会的責任放棄、政府の
対応の悪さに原因があると思います。現憲法は新しい権利に対応できる柔軟で優れた
ものです。例えば13条の「幸福追求権」、25条の「生存権、国の社会的使命規定」な
どです。憲法が要請する権利尊重の規定を、行政・立法・司法の柱として生かすこと
が必要です。
 


2、郵政事業の民営化に賛成ですか、反対ですか。 賛成の場合は、どうして民営化すべきなのか、反対の場合は、どうして民営化すべきではないのか、そのメリットとデメリットなど、基本的な考え方をお聞かせ下さい。


反対

 全国どこに住んでいても郵便・貯金・保険サービスを受けることができるサービスは
貴重で、郵便局のネットワークは地域社会の維持に重要な役割を担っています。どこ
に住んでいても短時間で郵便が届きますが、民間業者のメール便や宅配便サービス
は、到着に要する日数がまだ不安定です。金融サービスでも、郡部では年金の受け取
りはたいてい郵便局が利用されています。民営化では、全国一律サービスの崩壊や郵
便局の統廃合など、地方・過疎地のサービスが悪化する可能性が否定できません。国
鉄分割民営化の際も、地方線が次々に廃止されています。

 また、小泉政権が現在の政局の最重要課題としていることも疑問です。雇用・生活問
題など重要な課題はほかに山ほどあります。 


3、若年層の失業率の高さ、それに伴うフリーターの問題、ひきこもり、ニートといった社会現象の根本には、どういった問題があるとお考えですか。又、どういった対策が必要とお考えですか。


 企業が目先の利益確保のために採用を抑制し、正規社員をパートや臨時職員に切り
換えていることに原因があります。政府も労働法制の規制緩和によってそれを後押し
しています。若者たちは学校を卒業しても、人生設計や将来を見通すことができる仕
事に就くことができません。努力してもそれが報われる保証はなく、運次第になって
います。これでは若者たちに希望を持って前向きに生きようという意欲がわいてきま
せん。

 企業には社会的責任があるのだということを自覚させるように、政治・マスコミな
ど世論が圧力をかけていく必要があります。政策的な対策としては、「1」で述べた
ことの他、次の政策の実現を目指します。

・公共事業費を、福祉・環境・教育・消防防災などの分野に振り向け、国・自治体な
ど公共部門が率先して雇用創出を図る。

・ハローワーク機能を抜本的に強化し、個々の求職者ごとの再就職支援策を提供でき
るマンツーマン的個別就職支援システム」を整備する。

・理不尽なリストラ、企業の都合が優先される雇用関係を見直すため、裁判例で確立
されている「整理解雇の制限に関する要件」を法制化する。

・整理解雇の必要性(企業の存続に不可欠であること)

・整理解雇を回避するための努力義務を果たしていること(配置転換・内部の職業訓
練など)

・整理解雇対象労働者の選定基準の合理性(差別的理由がないこと)

・対象労働者と労働組合に対する説明責任を果たしていること

 


4、相次ぐ社会保険庁の不祥事などで、若年層を中心に、年金制度への不信感がかつてないほど高まっていますが現在の20代、30代が、65歳になった時に、 年金が安定的に支給されるようにするためには、どういった対策、政策が必要とお考えですか。


 国民年金は5割が保険料を払わず、無年金者が生まれるなど、制度が崩壊状況にあり
ます。老後の最低生活を保障する年金制度の信頼回復と持続的な安定は、社会不安の
解消のために不可欠です。

 そのため、現在の基礎年金(国民年金)は税を財源として、すべての国民が生活保護
基準に相当する年金(一人8万円程度)を確立します。財源とする税は、能力に応じ
た負担と所得再分配の観点から、所得税の累進性強化と法人税の引き上げで対応しま
す。逆進性の強い消費税を充てることには反対です。その上に2階建て年金として厚
生年金などの被用者年金は保険料方式で運営します。 


5、国、地方合わせて774兆円とも言われる膨大な赤字国債があります。国債市場の暴落を招くことなく日本は何兆円まで借金を増やすことができるとお考えですか。


 日本は他の先進国を大きく上回る赤字を記録しており、債務残高も多額になってい
ます。これ以上借金を増やすべきではなく、早急に単年度収支を均衡させ、債務残高
の縮小に向うべきです。

 財政の改善のためには無駄な支出を削ることも必要ですが、日本は政府部門が大き
いから赤字なのかというとそうでもなく、政府支出は先進国の中では対GDP比でアメ
リカについて低い、相対的に小さな政府です。特に社会保障費や人件費は低い水準で
す。それに比べて公共事業費は抜きん出て高く、重点化して縮小すべきだと考えま
す。

 日本の赤字の原因は歳入が少ないことです。租税の対GDP比は1990年の21.3%
から2002年には17%に低下しました。GDPは約500兆円だから20兆円も歳入が減って
いる計算になります。これは法人税の引き下げや所得税の累進課税の縮小など、企業
金持ち優遇の減税措置を進めた結果です。平均的な年収以下の世帯にとっては、消費
税引き上げと所得税減税で相殺しても増税となっています。従って、景気回復による
税の自然増収のみならず、税負担を改善する必要があるが、負担を求めるためには支
出に対する信頼が不可欠です。不要な事業の廃止や、政府部門・特殊法人の乱脈経営
などにメスを入れることはもちろん、公共サービスを充実させて国民に必要なサービ
スを公平かつ効率的に供給することが必要です。

 支出に対する信頼確立をおこないながら、所得税の累進性強化、法人税の引き上げを
はかって行きます。 


6、終戦から60年間、米軍が日本に駐留し続けていますが今後も現在の状態が続くべきだとお考えですか。あなたにとっての理想の日本の防衛体制をお聞かせ下さい。


 米軍の日本駐留は必要なく、在日米軍の縮小・撤退を求めていきます。

 日本は非武装・平和の憲法を持っており、「武力による平和」という考えを否定して
います。にもかかわらず外国の軍隊の駐留を認めることは、憲法理念に反します。さ
らに、在日米軍の第7艦隊や海兵隊は、中東までも作戦区域としてカバーしており実
際にイラク戦争にも派遣されています。こうした実態は在日米軍の駐留根拠である日
米安保条約にも違反しています。

 米軍基地のために支出される「思いやり予算」は6000億円に達しており、沖縄な
ど基地を抱える地域の経済や社会生活への圧迫も見過ごせない問題です。

 このままアメリカ一辺倒の外交・安全保障政策を続けていけば、アジア各国との関係
を損います。すでに日本の外交姿勢や歴史認識に対してアジア各国が反発を強めてお
り、小泉内閣の外交は完全に行き詰まっています。「1」の質問で述べたとおり、ア
ジアとの友好関係の確立に努力するべきです。

 「防衛」政策については、何をどのようにして守るのかということが問われなけれ
ばなりません。「武力」によって「国」を守るという道は、第2次世界大戦で多大な
犠牲を日本とアジアにもたらした道です。武力で「国民の命」は守れませんでした。
また政府は専守防衛といいますが、それはまさに日本の国土で戦争を行うということ
であり、国民の犠牲は計り知れません。日本は平和国家として世界の信頼を勝ち取
り、それを最大の「抑止力」として平和を守る道を進むべきです。外交防衛政策につ
いては「1」で述べた点も参照していただきたい。
 


7、911以来、アメリカは、アフガニスタン、イラクと立て続けに戦争を行いましたがアメリカは、今後どのような軍事的戦略を採ると予想しますか。又、それに伴い、日本にはどういった影響があるとお考えですか。



 冷戦後アメリカは、ソ連との核・大規模戦争に備えるという戦略から、アメリカの
権益を侵す世界各国で同時に発生する可能性のある紛争に同時に対処するという戦略
に転換して行きました。9.11以降は、さらに先制攻撃も辞さないという姿勢を
とっています。

 世界中の紛争に対応するためには、補給や輸送、資金面などで同盟国の協力が必要
で、そのため日本に対しても、90年代以降日米共同作戦実施に向けた法整備が進め
られてきました。それが日米新ガイドライン締結以降の、有事法制制定の背景です。

 こうしたアメリカの戦略に追随して行くならば、日本はアメリカと共にアジアの
国々と闘い、あるいは世界中のどこにでもアメリカの同盟軍として自衛隊を派遣する
という道に進むことになります。それはこれまでも述べたとおり、アジアからの孤立
の道です。

 護憲・平和の姿勢を堅持し、アメリカ追随の外交・安全保障政策を転換することが
必要です。

 


8、東アジア地域は、北朝鮮問題、台湾海峡問題と未だ大きな問題を抱えていますが、日本にとってこの地域の理想的な姿というのは、どういったものなのでしょうか。又、日本は東アジア地域においてどのような事をしていくべきだとお考えですか。


 これまでも述べたとおり日本は、周辺国の信頼を得るどころか、警戒され、信頼を
失っています。侵略の責任と歴史認識をあいまいにする小泉内閣は、アジアで孤立
し、八方ふさがりとなります。

 信頼確立を基礎に、平和と安定のための多国間強調の枠組み作りに努力するべき
で、北朝鮮の核開発を止め、朝鮮半島と日本・モンゴルにまたがる非核地帯の創設、
北東アジア、環太平洋での総合的安全保障協議機関設置に努力する必要があると考え
ます。
 


9、今後伸ばしていくべき、日本の長所、優れた点とはどのようなものでしょうか。


 教育水準が高く勤勉な点。しかし、最近学力低下が指摘されているし、せっかく教
育を受けても働き口がないなど、長所が生かされていません。

 ゆとり教育の見直しが議論されているが、考える力を養うという方向性は間違って
いません。しかし教えるべき内容を制限するなど、基礎学力を軽視することはマイナ
スだと思います。学力向上と考える力を両立させるには、授業時間の問題だけではな
く、少人数学級の実現により、教える側と教わる側双方のゆとりが不可欠です。

 また、雇用政策で述べたように若年雇用を改善することにより、若者が意欲を持っ
て学習に取り組める社会をつくって行くことが必要です。
 


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投稿者 仙台インターネットマガジン編集部 : 2005年04月16日 22:12
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